白猫的ニュース

2012年05月21日(月)
【女戦士・女武将の歴史的実像 〜マンガやゲームみたいな現実の戦史の裏話〜】
 ゲームやマンガ、ライトノベルといった娯楽の世界では女性武将や女性戦士が大活躍しています。
ところでそのように女性が戦いで活躍するのは実際にはどの程度可能なのでしょうか?
特殊な異常者にのみ可能な偉業なのでしょうか?
やる気になったら普通に可能なことなのでしょうか?

今日はそれについて総論的・一般論的なまとめを行ってみたいと思います


1.女性戦士・女性兵士は実在するか?

普通に世界中に存在する

 男性のフリをして女性が軍隊に入る例は多い。男装が罪悪視されていたヨーロッパでは、女であることがばれて裁判にかけられた例などがある。
 また抵抗戦争や近現代の革命運動では女性が公然と戦士として活躍する例も少なくない。第二次世界大戦のソ連が有名。ただしソ連ほど大々的に女性兵士を活用した国でも実戦に携わらない女性兵の方がはるかに多く、またソ連の女性兵自身が女は戦闘に似合わないと考える傾向にあった。
 他に古代の初期や辺境地域では女性が公然と戦士として活躍する傾向にある。


2.女性軍隊・女性部隊は実在するか?

まれに存在する

 女性だけで構成された部隊は君主や指導者の身辺警護や宣伝など特殊用途に使われる傾向にあるが、アフリカ西部に存在したダオメー王国の女性部隊や中国の太平天国の乱の女性部隊のように激しい戦闘で活躍する例も無くはない。



3.女性武将は実在するか?

普通に世界中に存在する

 夫が捕虜となった場合や夫の死後息子が幼い場合にそれに代わって軍の指揮を執る例がよく見られる。多くの場合城塞防衛戦を指揮しているが、女性武将が攻城軍や野戦の指揮を執る例もそれなりにある。
 夫や息子の代理でなしに女性が武将となって活躍する例も少数だが存在。古代の初期や辺境地域で多い傾向があるが、他の時代・地域でも無くはない。



4.女性戦士・女性兵士の能力は?

男性戦士・男性兵士よりやや適性に劣るが十分に使い物になる

 近代の戦争を見る限りでは女性戦士でも男性戦士と遜色ない働きが可能。例えばベトナム戦争のベトコンなど兵士の3分の1から2分の1が女性で、連隊指揮官の4割が女性であった。
 歴史を通じて戦闘において実際に彼我の兵士が肉体的に接触するようなことは意外に少ないらしいので、おそらく我々が通常イメージするよりも、戦闘において筋力は重要でないのであろう。特に火器の出現以降はその傾向が強いものと推測される。
 戦士・兵士についての話ではないが、近世のフランスについてイギリスと違い社会が貧しく女性も労働で肉体を酷使するので、女性の体つきに女性らしさがないと、論評されたことがあるらしい。女らしさを捨てる気があれば、男女の体の構造の差を、ある程度は克服できるのかもしれない。火器出現前の肉体の力に頼る度合いの高い戦争でも、女性は十分活躍可能だったであろう。
 なお戦場において男性兵士が仲間の女性兵士にとても思いやりがあり優しいことと、戦場外で男性が女性に対して横柄であることの落差に、女性兵士が驚愕する例が見られる。男性の意識としては戦場に女を連れ出すのは好ましいことではなく、戦場に出てきた女性に哀れみや思いやりを刺激されたものであろう。また女性兵士自身が女は戦闘に似合わないと考える傾向にある。以上より戦場に女はふさわしくないというのが男女の共通見解であろう。両性の見解が一致するのであるから、女性戦士・女性兵士は十分使い物になるが、戦士・兵士としての適性は男性に比べてやや劣るといった程度の理解をしておくのがちょうど良いのではないかと思われる。



5.女性武将の能力は?

男性武将と同等と見なして良い

 史上屈指といったレベルの軍事的天才が女性から生まれたことはない。より優れた才能の持ち主がいくらもいるというのにジャンヌ・ダルクが女性武将の筆頭としてもてはやされている現状が、女性史における人目を引きつけるだけの軍事的天才の不在を象徴していると言えよう。女性が才能を発揮する機会を与えられにくいことを考えても、極限レベルにおいては、男性武将と女性武将に格差があると言えるだろう。
 ただ当代一流と言って良いレベルに達した女性武将は少なくない。ごくごく少数の例外的な異常者を除いて考えれば、男性と女性の武将としての能力は同等と見て良いであろう。



6.男性と比べた女性武将・女性戦士・女性兵士の長所は?

男性より情報戦や物資調達に有用

 比較的警戒や敵意を受けにくい、性欲を利用して男性の権力者等に取り入ることができるといった特性を活かして、女性は敵地や戦場付近を歩き回ったり、使用人や愛人として敵の元に入り込んだりして、情報網を構築したり物資を収集することができる。女性がそのような働きによって戦争や革命に貢献したことは少なくない。



7.女性が戦士・兵士や武将になる理由

 愛する男に付いていくため
 売春婦に身を落とさずに生計を立てるため
 愛国心・革命精神に駆られて
 男たちや軍隊が出払っていてやむを得ず
 捕虜となるなどして参戦できない夫の代理
 幼い息子の代理
 身内の殺害に対する復讐目的で挙兵
 宗教的指導者であったが教団が反乱に追い込まれた
 普通に女性戦士や女性武将を活用する社会・時代であったためごく普通の選択として

などが比較的よくある理由である


8.捕らわれた女性戦士や女性武将は性的に陵辱されるか?

 性的陵辱を受けることもあるが、意外と陵辱されない印象
 
 女性に関する問題でしかも性的な問題となると十分な情報が保存される可能性が乏しく、資料・情報の不足が結論を歪めている可能性は否定できないものの、歴史を通してみると、戦争の悲惨なイメージから想像するほどには、女性兵士や女性武将は性的な陵辱を受けていない印象がある。
 一般兵士については、多くの場合、男のフリをして軍に紛れ込んでいるが、兵士の身柄はそもそも捕虜にとってもらえるほど尊重されておらず、身命が危険にさらされた場合には、女と分かる前にあっさり殺されているという可能性が考えられる。また仮に女と分かっていても、危険な女兵士を襲うよりは、軍隊について回る娼婦を相手にするか、力無き一般女性住民を襲うかするほうが、割が良かったのだとも考えられる。前近代においては売春婦に身を落とすのを避けるために男装して兵士になるという選択を女性が行ったほどであり、意外と兵士となることは性的に安全だったのだろう。ただ公然と女性が兵士や革命戦士として参戦し、イデオロギーや民族主義が憎悪を煽る近現代の戦いにおいては、また事態は異なってくるだろう。
 女性武将が性的に陵辱されなかった理由としては、地位の高さや身代金の見込みを考慮して身柄を尊重された可能性や、指導的地位に立つほどの人物は年齢的に性的な獲物になりにくかった可能性が考えられる。敵の激しい憎悪を買った場合は女性武将が性的に陵辱されることもあり、フランスの愛国少女ジャンヌ・ダルクは彼女を犯そうとする敵の男達から顔の形が代わるほどの暴行を受けているし、古代アルメニア王妃ファランゼムは死ぬまで犯せと兵士達に投げ与えられている。

http://trushnote.exblog.jp/18226240/

17:38
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