MEMO

のっけから18禁
(誰か×修子)












暗闇に蠢く重なり合った二つの影。











「んっ・・・!んんっ・・・ふっ・・・・・・んんぅ・・・・・・・・・ん――――っ」












影の一つが他でもない、自分自身であることを恥辱を持って認識しながらも、私はそう強くないはずの彼の束縛から逃れられないでいた。











「は、・・・・・・声、聞きたい」











「、な・・・に・・・?」











「声・・・聞かせて?」












「や・・・・・・っ!んっ」











反射的に口を手で覆おうとするが、遅い。



「駄目だよ」












「!?・・・・・・ぅっ、あっ・・・や、やぁっ!あ、や、いやぁっ!」












途端に律動が早くなり、口を覆う手もはがされてしまった。











声を押し殺すことすら許してもらえない。











「・・・・・・ふふ」











彼は反応を楽しむように、何度も何度も秘部を嬲り、擦る。それに抗うどころか従順になりつつある自分の心の弱さに嫌悪した。












「好き・・・好きだよ・・・・・・修子・・・、修子・・・・・・」












「ひぅぅ、あっ、私・・・も、す・・・きぃ・・・っ、ひぁぁんっ・・・!」












皮肉だと思う。












最初はあれだけ痛覚しか拾わなかった身体も、いつしか快楽のみを与えるようになっていた。



嫌で嫌で仕方なかったこの行為も、まるで本当に彼を愛してしまっているかのように何度も欲すようになった。












「う、んっ、す、きぃ・・・!だ、から――!」



呪詛のように「好き」と口に出せば、彼は満足してさらに律動を速める。


耳を覆いたくなるような水音。目を覆いたくなるようなグロテスクな結合部。体から吐き出された体液という体液が交わり、溶け、からまり合うが、もうそれすら不快だと思う感情をどこかに置いてきてしまったようだ。












「は・・・・・・ぁっ、好きっ・・・で・・・すっ・・・・・・んあぁぅっ!!」












・・・・・・っ、違う。












「うん・・・分かってる・・・・・・、俺もだよ」











分かってない。













口から出た「好き」という言葉は、相手に自分の感情を伝えるべく吐き出されたものではない。――――それは、私が自身にかけた一種の錯覚だった。












「は・・・・・・っ、修子・・・もう―――!」












終わりが近いときの合図だ。











「・・・・・・・・・・・・っ、は、い。ん・・・・・・来て――――」












「――――修子、修子ぉ、・・・ああっ!う、あ―――」












ぎゅうっと抱きしめられ、彼が細かく震える。












あ―――中には・・・・・・。












「は・・・・・・あ・・・・・・・・・・・・・・・」











同情も嫌悪もなく、だからこそ無情な暗闇が私と彼を包んだ。







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