MEMO
徒然なるままに書き連ねたる

[記事を書く]
[月別][コメント]
[更新アラート]
2014年06月30日(月)
【リプライブ2】
Indication











―坂上へ。



この書き置きをお前が手にしている頃、俺は姿を消しているかもしれない。

単刀直入に伝える。これからお前は命を狙われる。

部室の俺の机、引き出しの裏に“ある物”を隠した。それを探し出し、肌身離さず持っているように。いいか、絶対だぞ。



坂上、どんな事が起きようと、それを現実として受け止め、心を強く持つんだ。決して諦めるな。



もう時間のようだ。お前なら、俺の為し得なかったモノに打ち勝てると信じている。お前は一人じゃない。俺は、俺達は、いつもお前の傍にいるからな。だから、俺が帰るまで死ぬなよ坂上。                         日野貞夫―――







日野先輩が失踪して3日目の事だった。





僕の手に、この書き置きが渡ったのは。























6月8日。

空を覆う厚い雲は、僕の心を如実に表しているかのようだった。







あれから一週間。



未だ先輩の消息は掴めてはいない。























一週間前。

日野先輩は学校に忘れ物を取りに行くと母親に伝え、家を出たきり行方知れずとなった。

当初は家出という線が濃厚だったが、その時の先輩は別段大きな手荷物を所持していたわけでもなく、部屋から私物が持ち出された形跡も無いことから、事件性があると見なされ、警察による懸命な捜索活動が続けられていた。



しかし、それもすぐに打ち切りとなる。

















家宅捜索中、日野先輩の部屋から見つけ出されたらしいノートの切れ端。

僕宛の手紙という事で、日野先輩宅に呼ばれ散々質問を受けたが、僕はずっと首を横に振り続けた。



それから程なくして、ほとんど確認をとられる間もなく警察側は日野先輩の失踪を本人の意思に基づくものだとし、それ以上の捜索を断念した。





「まったく、こういうの困るんですよホント。自分の子供の面倒くらい、自分でしっかり見てもらわなくちゃ」



憔悴しきった日野先輩のご両親に向かって、追い討ちをかけるかのように小太りの警察官が言い放つ。最近の子供はとか、教育者は一体何をしてるんだとか、無神経な発言をその後何度も繰り返した。









警察が出て行き、途端に静かになった日野先輩宅で僕はもう一度、失踪する直前の先輩の様子を聞いてみた。半ば断られるかと思っていたが、日野先輩のお母さんは赤の他人である僕にも丁寧に話してくれた。







6月2日、19時を少し回った頃。

学校に忘れ物を取りに行くと台所に顔を出した先輩は、軽く母親と会話をした後すぐに家を出た。その時先輩は薄手のシャツにズボンというラフな格好だったらしい。その時の会話も、夕飯の献立などごく有り触れたもので、家出を示唆するような出来事は全く身に覚えが無いようだった。部屋の中も、勉強中だったのか机に教科書が開かれたままで、財布、携帯なども学生鞄に入れっぱなしのままだったりと、それだけでも到底自分の意思で失踪したとは思えなかった。











他に何か気になったことは無いかという質問に、彼女は少し躊躇うと、二つだけ、警察の方にも伝えていない事があると答えた。

こんな事を話しても意味があるか分からないけれど、という前置きの後、一ヶ月ほど前から、先輩が度々怪我をして帰ってくる日があったという事。そして、失踪直前にたった一つだけ手荷物を持っていた事を打ち明けられた。





「怪我・・・ですか?」



「ええ。・・・と言っても、打ち身とか擦り傷とか軽いものばかりだと言っていたわ。私も傷バンに気づくまで全然気づかなかったし」









何処で怪我をしたのか聞いてみたが、笑って流されたと彼女は言った。



事件に直接関係はなかったが、もしかしたらこの失踪の助長となる重要な話なのかもしれない。僕は忘れないようにメモに書き記した。









「失踪直前の日野先輩の手荷物、というのは?」



「・・・・・・それが、よく分からないの。タオルで包まれていたから」









玄関先まで見送りに出た日野先輩のお母さんは、先輩が大事そうに抱えている物に注目した。棒状で長さは60cm程、ちょうど木刀のような物が布に包まれていた。それは何かと聞くと、部活の為に借りた資料だからついでに返しに行くと答えたらしい。



口には出さなかったが、僕はそれに疑問符を浮かべた。日野先輩が部内でそんな物を持っているのを見たことは無かったし、今回は七不思議の特集。一任されているのは同じ一年生の倉田さんだ。・・・?何か、変だ。という事は、日野先輩は嘘をついたことになる。・・・何のために?



・・・・・・・・・僕はメモに、大きく保留の字を付け加えた。
























一通り話を聞いた後、そろそろ日も暮れてきたのでお暇する事になった。後ろ髪引かれる思いだったが、僕が居たところでどうすることも出来ない。



「あの子、帰ってくるわよね」



僕が席を立った時、日野先輩のお母さんはポツリと言った。









「きっと、無事に帰ってきますよ」







保障も出来ない事を・・・。







彼女はその言葉に、小さく微笑んで涙を落とした。

































帰り際、僕は日野先輩のメモを譲って貰った。



このメモには何か手がかりが隠されていると思う。

そして、文中の“ある物”の存在が、この事件の謎を解く鍵だと期待したからだ。





























先程、日野先輩のお母さんの涙を見て、決心した。











僕に出来ることは限られているけれど。

日野先輩の為にも、残されたご家族の為にも、・・・そして自分の為にも。



僕はこの事件を調査することにしたのだった。










































―――――――――――その時の僕には、踏み込んではいけない世界の存在を知る術はなかった。



21:53
コメント(0)
[コメントを書く]
2014年06月30日(月)
【リプライブ】
(prologue...separation)














―――坂上へ。












―――この書き置きをお前が手にしている頃、俺は姿を消しているかもしれない。











「ハァ・・・ハァッ・・・」











―――単刀直入に伝える。これからお前は命を狙われる。












「ハァ・・・・・・ゲホッ、ゴホッ!!」












―――部室の俺の机、引き出しの裏に“ある物”を隠した。それを探し出し、肌身離さず持っているように。いいか、絶対だぞ。












「ハァ・・・・・・・・・―――――!!!」











部屋の温度が急激に下がり、刺すような寒さが俺を襲う。

間違いない。

『ヤツ』だ。


この場所に向かってきている。












―――坂上、どんな事が起きようと、それを現実として受け止め、心を強く持つんだ。決して諦めるな。











ガンッ!!


「―――っ!」












扉が外れそうな勢いで殴られた。












(見つかった・・・!)












その瞬間、扉に貼り付けてあった無数の護符が徐々に剥がれ、燃え上がり、床に落ちていく。




(持って後数秒――)









ガン、ガンッ!





―――もう時間のようだ。お前なら、俺の為し得なかったモノに打ち勝てると信じている。



ガンッ、ガンッ、ガンッ、ガンッ、ガンガンガンガンガンガンガンッ!!




―――お前は一人じゃない。俺は、俺達は、いつもお前の傍にいるからな。だから

ガ、ガ、ガ、ガガ、ガガガガガガガガガガッ!!!!!!!!









―――俺が帰るまで死ぬなよ坂上。      












―――日野貞夫より












ガァンッ!!!!


「―――くっ!!」








署名と同時に、部屋の扉がけたたましい音を立てて吹っ飛んだ。間一髪でそれを避けると、傍に転がっていた模擬刀を侵入者に向けた。






恐ろしい冷気と濃い闇を引きつれ、



そいつは・・・『い』た。











「・・・・・・俺を殺すか?」




そう言って俺は笑ったが、情け無いほど声は震えている。











『ヤツ』は口角を吊り上げ、嗤っていた。俺が恐怖を抱いている事への嘲りか、俺を殺せる事への歓喜か。

・・・分かりたくも無い。











「・・・みすみす殺られる気は無い。お前には道連れになってもらおう」











『ヤツ』が動く。

俺も動く。

『ヤツ』の懐に踏み込み――――












「死ねっ、   っ!!!!」





































―――死ぬなよ坂上、






・・・お前は、







21:52
コメント(0)
[コメントを書く]
2014年06月30日(月)
【chenge2】
(日野視点)
「んじゃ、日野先輩お先失礼しまーっす」
「ああ、お疲れ」
後輩に手を振ってそう答えると、俺は欠伸混じりに腕時計に視線を移した。12時半か。部活は午前で終わるので、部室に残っているのは俺一人。特に急ぐわけではないが、今日書き上げられたばかりの原稿の確認をしていた。今回原稿にあたったのは2年。さすが2年目ともなると表現の仕方も上手く、手直しするべきところもほとんど見られなかった。・・・そういえば、この前坂上が書いた七不思議特集はなかなか好評だった。まだ未熟なところも多いが、意表を突いた校正や読んでいて引き込まれる文章に少なからず感心していた。あれだけ書けるなら、また次の特集を任せてみるのもいいかもしれない。あいつは経験を積めば確実に伸びる。これからますます楽しみだな・・・・・・と、今は仕事だったな。緩む顔を引き締め、俺は止まっていた作業を再開させた。・・・・・・・・・坂上といえば。ちらりと手元の携帯に目をやる。あいつは今日部活に来なかった。「休んだ」でないのは休むとの連絡がなかったからだ。他の奴だったら大して気にかけなかったが、坂上は4月当初から真面目に部活に来ていたし、休むにしても連絡は寄越していた。朝日奈には連絡したのだろうか。・・・いや、あいつは部長だが権限を振りかざしてサボりまくってるからな。ということは必然的に部を仕切っている俺に来るはずだ。しかし連絡は来ていない。メールすら来ていない。そうなると、何か事件に巻き込まれたとか・・・いや、もしかしたら俺は知らず知らずの内に坂上を傷つけるようなことをしていたのだろうか。だが昨日は普通に話したし一緒に帰ったりもしたが、一向にそんなそぶりは見せなかったはずだ。・・・はっ、もしや原因不明の病に侵され―――省略(ダラダラ20分間ほど続く)―――よし、やはりこちらから連絡を取ってみるか。グダグダ気にかけていてもしょうがないからな。手元の携帯に触れようとしたとき、タイミングよく着メロが鳴った。
「うわっ・・・と、誰からだ」
携帯を開くとメール受信完了の文字。メールを確認してみると、これまたタイミングよく坂上からだった。
「さてはあいつ、連絡取るの忘れてたな」
どうやら杞憂だったと、俺は苦笑しながらメールの内容を読んでみた。文面には一言だけ『今どこにいますか?』とあった。・・・?どういう意味だろうか。首をひねりながらも『部室にいるが』と打ち送信ボタンを押した。数秒と待たずに『一人ですか?』
「??『そうだが』・・・送信、と」
なんだ?つまり俺が部室にいてあまつさえ一人でいると都合がいいのか?何故だ?
ふと、ある仮定に行き当たる。
場所は部室。中には俺一人。黙々と仕事を続ける最中、控えめなノック音と共に“失礼します。”と少年が入ってくる。
“お疲れ様です先輩”
“坂上?どうしたんだこんな時間に。部活に来ないで何してたんだ?”
“すみません先輩。今日の事を考えてたら、緊張して胃痛になっちゃって・・・”
“緊張・・・?何でまた・・・??”
“あの・・・その・・・”
そこで顔を伏せて頬を赤らめる坂上。そして、間をおいてぽつりと言う。
“先輩・・・好き、です・・・・・・・・・・・・っ、すいませんっ!!”
“坂上っ!?待て坂上っ!!”
駈け出そうとする坂上を、俺は目覚ましい瞬発力で阻止する。
“あっ・・・!・・・離してください先輩っ・・・!”
坂上を後ろから抱きしめると坂上は逃げるのを止め、俺の腕の中に納まる。
“聞け、坂上。・・・俺はお前の気持ちが聞けて嬉しいよ”
“先、輩・・・?”
“俺も、お前の事が・・・・・・”
“せ、先輩・・・・・・あ、だめ、だめです先輩、そこ、はあっ・・・!!”
・・・・・・・・・・・・・・・なーんてな。んなわけないない。ん?目がマジだ?犯罪者のようだった?ははは、想像力が豊かじゃなかったら新聞部は務まらないぞ。(しかし否定はしない)


21:50
コメント(0)
[コメントを書く]
2014年06月30日(月)
【chenge】
(坂上視点)

午前七時半。時計のアラーム音と共に、僕は意識の世界からゆっくりと抜け出した。
・・・・・・だるい。むわっとした熱気と寝汗でじっとりと濡れた肌が不快感を催し、起きがけの僕を蝕んだ。夏休みに入って早十日。今年は記録的猛暑が続くといつぞやのニュースが言っていた気がする。動こうにも暑さでだるい。しかしこのままでは茹ってしまいそうだ。動かなければ・・・せめてクーラーをつけなければ。
・・・・・・仕方ない。
深呼吸置いた後、僕は勢いよくベッドから起き上がった。
・・・ん?―――っ!?
斜め前、ベッドの足元の方に置かれた―――女の子みたいだからと置くのを嫌がっていた―――姿見に、知らない女の子がうつっていた。
「ど・・・どど、どちらさ・・・!!?」
慌てて辺りを見回すが、昨日までと寸分違わない僕の部屋だ。びっくりした、知らない人の部屋にいるのではないようだ。
「・・・・・・・・・ん?」
もう一度部屋をぐるっと見回す。鏡の中には確かにいるのに、部屋の中に少女はいなかった。
ドク・・・ン
いや・・・
ドクン・・・
いや、違う・・・・・・
ドクンドクンドクン・・・・・・
むしろ本当に、何だかで部屋の中に女の子がいるのならまだ良かったかもしれない。
ドクンドクンドクンドクン・・・
僕はさらにもう一つ、とんでもないものを発見をしてしまった。
ドクンドクンドクンドクンドクン
僕は恐る恐る目線を下げ、今まで何故気づかなかったと思わんばかりに自己主張する物体を目視した。
・・・いや。
違うんだ。
これはあれだ。
大がかりないたずらなんだ。
そんなことがあるわけないんだそうだよないないないあははいやまいったな誰がこんなことしたんだろうっていうか気づかず眠ってる僕って一体ってああ部活だ部活部活早く支度しなくちゃほら僕早くこの手の込んだいたずらをどうにかしないと大丈夫怖くないどうせほらこれええとあのあれだからこれええい南無三っ!!!
ふにん。
「あっ・・・!・・・・・・・・・・・・・・・」
――――ソレは、謎の効果音と共に、今まで体験したことのない快感を僕に与えた。
鏡の中の見知らぬ少女。僕をうつさない鏡。この手の感触。僕と同じ体制で、食い入るように此方を見る少女。
つまり・・・つまり、今の僕は・・・・・・・・・

――――数秒後。僕は全てを悟る事になる。



21:49
コメント(0)
[コメントを書く]
2014年06月26日(木)
【落書き】
落書き

修子ちゃんと誰か

23:29
コメント(0)
[コメントを書く]
2014年06月25日(水)
【前に書いたやつ晒す】
前に書いたやつ晒す

「風間さん」
「んーー?」
「好きですよ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・あっそう」
「愛してます」
「そりゃよかったね」
「もう離したくないです」
「なんで?」
「ずっと一緒にいましょうね」
「じゃあ縄で縛っとく?」
「貴方なしじゃ生きれません」
「なら死んでよ」
「・・・・・・好きで「もうそれ聞いたよ」
「・・・・・・っ、僕は・・・・・・・・・本当にっ・・・―――っ」
チュッ
「・・・・・・そんなこと分かってるよ。だから、無理に言葉で飾ろうとしなくていいんだ。君は君のままでいい。・・・・・・愛してるよ?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・〜〜〜〜〜〜〜!!!」
「あ、君の負けだね」
「ちょっ・・・・・・言葉以外使っちゃダメでしょ!!」
「『言葉を使って』とは言ったけど『言葉以外は反則』なんて言ってないよ」
「う・・・・・・あーーーっ!!また負けたぁ―――っ・・・!!」
「これで僕の48勝目だねぇ。はいはい、500円貰うよ」
「こ、この野郎っ!」←といいつつも500円渡す

「・・・・・・・・・・・・なぁ荒井」
「何ですか新堂さん」
「・・・『アレ』は何だ」
「・・・何でも、どちらが早く相手を赤面させるか競ってたらしいですよ」
「48勝目ってことは・・・」
「少なくとも48回は『アレ』が行われているようですね」
「おいお前ら。・・・あのバカップルと目を合わせるな。巻き込まれるぞ」
(全力で目をそらす荒井、新堂)

(じゃあ次は僕先行ね。じゃあ、ち○こって言ってみ、大声で)
(な―――――////)
(はい、また僕の勝ち。楽勝〜)

いつもの日常風景。日常と化してほしくなかった日常風景。

02:20
コメント(0)
[コメントを書く]
2014年06月25日(水)
【だんけいメンバー】
だんけいメンバー

男子軽音部一年ボーカル担当まお

01:01
コメント(0)
[コメントを書く]
2014年06月25日(水)
【落書き】
落書き

アビスのティア

00:58
コメント(0)
[コメントを書く]
2014年06月25日(水)
【手直し済み】
追記にて

[追記を読む]
00:03
コメント(0)
[コメントを書く]
2014年06月24日(火)
【落書き】
落書き

今更ながら霧雨が降る森ハマりました。ということで須賀君。

00:18
コメント(0)
[コメントを書く]

次n→ 


<<重要なお知らせ>>

@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
@peps!・Chip!!は、2024年5月末をもってサービスを終了させていただきます。
詳しくは
@peps!サービス終了のお知らせ
Chip!!サービス終了のお知らせ
をご確認ください。



w友達に教えるw
[ホムペ作成][新着記事]
[編集]

無料ホームページ作成は@peps!
++新着ブログ記事++